仕事中にボーッとする、やる気がおきない理由(中医学の観点から)

「やらなきゃいけない仕事があるのに、どうしても集中できない……」 「朝から体が重くて、やる気がおきない……」
個人クリエイターとして活動していたり、新しい自己実現に向けて走っていたりすると、ふとこうした「心と体のガス欠」を感じることはありませんか?
実はそれ、単なる「怠け」や「気合不足」ではないかもしれません。中医学(中国の伝統医学)の視点で見ると、それは脳や体に栄養が届いていない「気血不足(きけつぶそく)」というサインの可能性があるのです。
今回は、なぜ集中できない時間が生まれるのか、そしてどうすれば「魂の仕事(ソウルワーク)」に心地よく取り組める状態に戻れるのかを、中医学の知恵を交えてお話しします。
集中できないのは、ひょっとして「栄養不足」を訴えているからかも
中医学では、私たちの健康を支える要素を大きく「気(き)」と「血(けつ)」に分けて考えます。
- 「気」とは:目には見えないけれど、私たちを突き動かす生命エネルギー。自律神経の働きや、やる気の源、さらには外敵(ウイルスやストレス)から身を守るバリアのような役割も果たします。
- 「血」とは:全身を巡り、筋肉や内臓、そして脳に栄養と潤いを届ける物質。情緒を安定させ、思考をクリアに保つための「物質的な基礎」となります。
この2つがバランスよく満たされていることで、私たちは健やかな「ウェルビーイング」を保つことができると考えられています。
ところが、スマホを長時間眺めて情報収集をしたり、夜遅くまでパソコン作業に没頭してフォントや色味の微調整を繰り返したり……。常に脳をフル回転させている現代のクリエイター生活は、想像以上に「血」を激しく消耗します。
「血」は、思考力や記憶力を司る脳にとっての「高品質なガソリン」のようなものです。このガソリンが足りなくなると、脳は強制的に「省エネモード(エコモード)」に入ります。これが、私たちが仕事中に感じている「ボーッとする」「集中できない」「やる気がおきない」という現象にも。無理にエンジンを回そうとしても、燃料が空っぽの状態では煙が出るばかりで、車(体)は一歩も前に進めないのです。
気血不足になりやすい人の特徴
以下のような心当たりはありませんか?これらはすべて、あなたの内側で「血」や「気」が不足している、あるいは巡りが滞っているサインです。
- 顔色の変化:鏡を見たとき、顔色が少し青白かったり、以前に比べてツヤや血色感がなくなっていたりする。
- 身体の揺らぎ:急に立ち上がったときにめまいや立ちくらみが起こりやすい。
- 末端のサイン:爪が薄くなって割れやすかったり、髪にパサつきを感じたりする。また、常に目がショボショボして疲れやすい。
- 心の不安定さ:夜、布団に入っても脳が興奮して寝つきが悪く、仕事の夢や嫌な夢を繰り返し見てしまう。
- 小さな不安感:何でもないことで不安になったり、決断力が鈍って優柔不断になったりする。
もし当てはまるなら、あなたの体は今、必死に「もう限界だよ、お休みが必要だよ!」とアラートを鳴らしているのかもしれません。
クリエイターを救う「錨」としてのケア
自分の本来持っている資質を最大限に活かし、情熱を持って「魂の仕事(ソウルワーク)」に取り組む。しかし、その輝かしい活動を支える土台は、他ならぬあなたの「体」という器です。
気血不足の状態では、どれほど素晴らしいアイデアが降ってきても、それを形にするための「実行力」や「粘り強さ」が湧いてきません。まずは、自分の今の状態を否定せず、客観的に「ああ、今はガソリンが足りないんだな」と受け止めることから始めましょう。それが、不安という霧の中で自分を支える「錨(いかり)」を降ろす第一歩になります。
ここでは、今日から日常生活に取り入れられる、優しく効果的なセルフケアをより具体的にご紹介します。
1. 「赤い食材」と「黒い食材」で内側から満たす
中医学には、形や色が似ているものがその部位を補うという「同類補類」に近い考え方があります。「血」を補うために、以下のような食材を意識的に食事に取り入れてみます。
- 赤い食材(血を直接補う):なつめ、クコの実、クランベリー、赤身の牛肉、マグロ、カツオなど。
- 黒い食材(血を作る力を育てる):黒ごま、黒豆、黒きくらげ、プルーンなど。黒い食材は「腎(じん)」という、エネルギーの源を貯蔵する場所を元気にしてくれます。
特に、仕事のデスクサイドに「なつめ茶」や「クコの実」を常備しておくのはおすすめです。温かい飲み物は、それだけで「気」の巡りをスムーズにし、こわばった心を緩めてくれる最高のサプリメントになります。
2. 「目の酷使」を止めることは「血」の貯金
中医学の古い言葉に「久視(きゅうし)は血を傷る」というものがあります。これは、「目を長く使い続けると、血を激しく消耗する」という意味です。
現代のクリエイターは、作業中だけでなく休憩中もスマホを見てしまいがち。これでは、休憩しているつもりでも「血」は減り続けてしまいます。
- 20-20-20のルール:20分作業したら、20フィート(約6メートル)先を、20秒間眺める。
- デジタルデトックスの壁:昼休みや食事中は、スマホを別の部屋に置く「スマホ断食」を取り入れてみる。
- 温補(おんぽ):夜、寝る前にホットアイマスクや蒸しタオルで目元を温める。
これだけで、脳に届く血の巡りが少しずつ整い、翌朝の「視界のクリアさ」と「集中力の持続時間」に明らかな違いが出る効果があるようです。
ソウルワークを支えるのは、静かな「余白」
「やる気がおきない」と感じる時、真面目で向上心の強い人ほど「自分は甘えている」「もっと効率を上げなきゃ」と自分を責めて、さらにエネルギーを消耗させる悪循環に陥ります。
しかし、中医学の季節や巡りの視点を取り入れると、「今は人生の冬(充電期)なんだな」と自分を優しく許せるようになります。植物が冬に根っこに栄養を蓄えるように、私たちにも「ただ存在するだけでいい、養生のための時間」が不可欠なのです。
私たちの「魂の仕事(ソウルワーク)」は、一瞬の爆発力だけで終わるものではなく、一生をかけて育んでいく長い旅のようなものです。
- 社交の断捨離:緊張しやすい時期や疲れを感じる時は、あえて「行かなければならない」と感じる集まりを断りましょう。
- 静寂の確保:一人で静かに過ごし、自分の内側の声を聞く時間を優先的に確保してください。
外からの過剰な情報や刺激を一時的に遮断し、内側の気血をじっくりと養うことで、あなたの「勇気の器」は再び静かに、そして力強く満たされていきます。エネルギーが溢れてくれば、鞭を打たなくても、自然と「あ、これを表現したい!」「誰かに届けたい!」という純粋な衝動が戻ってくるはずです。
おわりに
仕事中にボーッとしてしまうのは、あなたが怠けているからではなく、あなたがこれまで一生懸命に自分のエネルギーを注いできた証拠でもあります。
集中できない時は、まず深呼吸をして、自分の体が求めている栄養や休息を与えてあげてください。「気血不足」を解消し、心と体のバランスが整った時、あなたの創造性は再び輝き始めます。
一歩一歩、自分のペースを大切にしながら、健やかなウェルビーイングの中で最高の自己実現を目指していきましょう。まずは今日、温かい飲み物を一杯飲むことから始めてみませんか?
※不安なかたは、お近くの専門家や医療機関などから直接指導をうけてください。
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